研究紹介
トポロジカルな構造を考慮した3D点群生成
点群とは3次元データの表現方法の一つであり,ボクセルに比べ高解像度かつメッシュに比べ取り扱いが容易という特徴があります.点群の生成モデルを学習することは,再構成や超解像など幅広いタスクで役立つことが期待されています.点群は通常ある物体の表面を表現しているため,空洞であったり穴が空いているといった,トポロジー的に特徴のある構造を持っています.しかし,既存の生成モデルはこのような構造を考慮せず,一つの塊として生成するため,空洞が正確に表現できなかったり,突起物が潰れてしまったりしていました.
そこであたかも多様体を複数の局所座標系で覆うかのように,条件付き生成モデルを用いて点群を部分ごとに生成する方法を提案しました.Gumbel-Softmaxアプローチを用いたモンテカルロ法によって,条件数が増えても計算量は増加しないように設計しています.既存研究を比較して,空洞や突起物を持ち,構造の異なる様々な3D点群を高い精度での生成が可能であることを示しました.
- Takumi Kimura, Takashi Matsubara, and Kuniaki Uehara, “Topology-Aware Flow-Based Point Cloud Generation,” IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology, vol. 32, no. 11, pp. 7967-7982, 2022. (link)
- Takumi Kimura, Takashi Matsubara, Kuniaki Uehara, “ChartPointFlow for Topology-Aware 3D Point Cloud Generation,” Proc. of ACM International Conference on Multimedia (ACMMM2021), Oct., 2021. (acceptance rate 542/1,942=27.9%) (arXiv)