松原 崇

北海道大学
大学院情報科学研究院
教授

Takashi Matsubara

解析力学や微分幾何学の技術と深層学習を組み合わせることで,高精度と高信頼性の両立した人工知能技術を開発しています.深層学習は大量のデータから学習できるだけでなく,数理モデルのようにアーキテクチャを設計することで,演繹的にある種の数理的構造を保証することができます.この技術により,物理法則に忠実な計算機シミュレーション,幾何学的対称性を保存した画像認識,因果関係を考慮した医療データ解析などを実現します.詳細は研究紹介をご参照ください.

キーワード: 幾何学的深層学習,AI for Science,科学技術機械学習(SciML),信頼されるAI,生成AI

上記分野に関する,産学共同研究・講演等のご相談をお受けしております.また特任研究員を随時募集しています.研究室進学についてもお気軽にご相談ください.

News

2024
2024.10.10
コスロービアン ラズミックアルマン君(M1)と西本遥裕君(M1)の研究が,NeurIPS 2024 WorkshopのMachine Learning and the Physical SciencesとCompositional Learningにそれぞれ採録決定しました.
2024.09.17
JST CREST「予測数学基盤」領域に松原が参加する研究課題「幾何学的古典場の理論と無限次元データ科学の連携による作用素学習」(代表者:神戸大学 谷口先生)が採択されました.無限次元力学系のデータ駆動的なモデル化・予測・制御を理論面から組み立てていきます.
2024.09.17
JSTさきがけ「研究開発プロセス革新」領域に研究課題「幾何学的深層学習による科学技術機械学習基盤の創出」が採択されました.これまで培った計算機シミュレーションのためのAIを活用し,自律的な科学的発見を含むさまざまな形で研究開発プロセスの加速を目指します.
2024.08.07
オンラインで開催されるNLPコロキウムにて講演を行います.
2024.07.15
シンガポールで開催される科学技術計算の国際会議SciCADEにて発表を行います.
2024.06.28
大阪成蹊大学で開催される2024年度産応協対話交流会セミナーにて講演を行います
2024.06.25
シンガポールで開催される国際会議International Conference on Artificial Intelligence (CAI)併催のワークショップWorkshop on Scientific Machine Learning and Its Industrial Applications (SMLIA2024)にて招待講演を行います.
2024.04.01
北海道大学 大学院情報科学研究院に教授として着任しました.今後は情報認識学研究室を主宰します.
2024.03.19
拙著「ニューラル常微分方程式とその周辺」を『数理科学 2024年4月号 No.730 データサイエンスと数理モデル』(サイエンス社)に掲載頂きました
2024.03.19
京都で開催される国際会議International Conference on Scientific Computing and Machine Learning (SCML2024)にて,深層学習を用いた力学系の学習に関するチュートリアル講演を行います
2024.03.15
日本鉄鋼協会 講演大会のシンポジウムにて,深層学習を使った生成モデルによる異常検知についてに講演します
2023.02.27
末吉耕大君(M2)による,拡散モデルによる画像生成過程にファジィ論理を用いたガイダンスを与えることで,ユーザーの意図に忠実な画像の生成を可能にする研究 "Predicated Diffusion: Predicate Logic-Based Attention Guidance for Text-to-Image Diffusion Models" が, IEEE/CVF Computer Vision and Pattern Recognition Conference 2024 (CVPR2024) に採録決定しました.(追記:highlightに選ばれました)
2024.01.09
東京大学で開催される数値解析セミナー(UTNAS)にて発表を行います
2023
2023.12.22
神戸大学 谷口隆晴先生が代表を務め,松原が参加する研究課題『深層科学技術計算』が,JST先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)「次世代のためのASPIRE」に採択されました.
2023.12.21
神戸大学で開催されるSTEシミュレーション研究会にて招待講演を行います
2023.12.20
全天球画像からの気象状態認識に関する共同研究が日本気象学会機関誌「天気」に掲載されました.スカパーJSAT株式会社,学習院大学 森川優先生らとの共同研究です.
2023.12.14
CVPR2023で発表した青嶋雄大君(OB)の研究について,日本語解説が『コンピュータビジョン最前線』Winter 2023(共立出版)に「潜在空間で画像編集―大きさ・色・形,思いどおりに画像を編集!」として掲載されます
2023.11.01
青嶋雄大君(OB)の研究と吉田崇人君(M2)の研究が,それぞれ2023年度 人工知能学会 全国大会優秀賞 (一般セッション口頭発表部門) を受賞しました.
2023.10.30
IBISML研究会での発表「射影法を用いて系の第一積分を発見し保存するNeural ODE」が,2022年度研究会賞ファイナリストに選ばれました.
2023.10.12
丸茂英敬君(M2)の論文 "Scale-Equivariant Convolution for Semantic Segmentation of Depth Image" が Nonlinear Theory and Its Applications, IEICE に採録決定しました.
2023.10.10
末吉耕大君(M2)の研究が国際会議International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2023)にてStudent Paper Awardを受賞しました
2023.09.13
電子情報通信学会 NOLTA ソサイエティより貢献賞を頂きました.また基礎・境界ソサイエティより,編集活動感謝状を頂きました.
2023.09.06
計測自動制御学会の国際会議SICE Annual Conferenceにてチュートリアル講演を行います.
2023.08.14
柏原悠君(M2)の論文 "Inverse Heat Dissipation Model for Medical Image Segmentation" が IEICE Transactions on Information and Systems に採録決定しました.
2023.07.28
第26回 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2023)に参加し,CVPR2023に採録された研究について招待講演を行います.
2023.07.27
プレプリントを公開しました.ICML 2023 Workshop on SynS & MLに採録された,物理シミュレーションを行う深層学習であるPhysics-Informed Neural Networksについて,適切な評価点を選ぶことでその学習を高速化する研究の拡張版です.神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究です.
2023.06.20
ICML 2023 Workshopについて,SynS & MLに1件,Frontiers4LCDに2件の研究が採録決定しました.
2023.05.01
『人工知能』誌に松原が編集委員を務めた特集「AIとシミュレーション」が掲載されました
2023.04.27
データから力学系の保存量を発見し,それを厳密に保存するシミュレーションを実現する研究プレスリリースしました.日刊工業新聞NIKKEI Tech Foresightで紹介されました.
2023.03.28
JSTムーンショット型研究開発事業(目標3)における研究開発プロジェクト『人とAIロボットの創造的共進化によるサイエンス開拓』に研究課題『幾何学的深層学習によりサイエンスとデータを繋ぐ融合AI』が採択されました.当該課題に関して特任助教または特任研究員を公募しています.
2023.03.13
濱健太君(D3)のマルチモーダルデータの埋め込みに関する研究がIEEE Accessに採録決定しました
2023.03.09
第2回日加先端科学(JCFoS)シンポジウムに参加し講演を行いました.
2023.02.27
青嶋雄大君(M2)による,画像を生成をする深層生成モデルの潜在空間に曲線座標系を定義し,画像が持つ属性を一貫性を持って編集できる手法に関する研究 "Deep Curvilinear Editing: Commutative and Nonlinear Image Manipulation for Pretrained Deep Generative Model" が, IEEE/CVF Computer Vision and Pattern Recognition Conference 2023 (CVPR2023) に採録決定しました.
2023.02.01
大阪大学 宮武勇登先生,神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究 "The Symplectic Adjoint Method: Memory-Efficient Backpropagation of Neural-Network-Based Differential Equations," が IEEE Transactions on Neural Networks and Learning Systems に採録決定しました.NeurIPS2021に採録された研究の拡張版です.
2023.01.21
神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究 "FINDE: Neural Differential Equations for Finding and Preserving Invariant Quantities" が機械学習分野のトップ会議 International Conference on Learning Representations (ICLR) に採録決定しました (採録率 31%).深層学習に射影法と離散勾配法を組み合わせることで,データから力学系の保存量を発見し,それを厳密に保存するシミュレーションを実現します.
2023.01.11
大阪大学 若宮直紀先生が代表を務め,松原が参加する研究課題が,JSTムーンショット型研究開発事業(目標3)における研究開発プロジェクト『人・AIロボット・生物サイボーグの共進化による新ひらめきの世界』に採択されました.当該課題に関して特任研究員・特任助教・特任講師を2名公募しています.(締め切りました)
2022
2022.12
特任研究員 陳さんの研究 "A Two-View EEG Representation for Brain Cognition by Composite Temporal-Spatial Contrastive Learning" が SIAM International Conference on Data Mining (SDM23) に採録決定しました.
2022.12
濱健太君(D3)の研究が国際会議International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2022)にてStudent Paper Awardを受賞しました
2022.11
プレプリントを公開しました.NeurIPS 2022 Workshop on NeurReps に採録決定した研究の拡張版です.
2022.10
青嶋雄大君(M2)による,画像を生成をする深層生成モデルの潜在空間に曲線座標系を定義し,画像が持つ属性を一貫性を持って編集できる手法に関する研究が, NeurIPS 2022 Workshop on NeurReps に採録決定しました.
2022.10
応用物理学会発行の『応用物理』に解説論文が掲載されました.
2022.09
日本応用数理学会発行の『応用数理』のインダストリアルマテリアルズに京セラ株式会社様との共同研究の成果が掲載されました.
2022.08
濱健太君(D3),柏原悠君(M1)の研究が国際会議International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2022)に採録決定しました.
2022.08
大阪大学にて開催される東京大学地震研究所の勉強会で研究発表を行います.
2022.06
特任研究員 陳さんの研究 "Automated Cancer Subtyping via Vector Quantization Mutual Information Maximization" が European Conference on Machine Learning and Principles and Practice of Knowledge Discovery in Databases (ECML-PKDD) に採録決定しました.
2022.06
松原が主著・共著等で行った国内発表の件数が100件を超えました.
2022.06
木村匠君(OB)の研究が IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology に採録決定しました.ACMMM2021に採録された研究の拡張版です.
2022.03
吉田崇人君(B4)の深層学習で物理現象を学習する際に,稀な現象を見落とさないように重み付けする研究 "Imbalance-Aware Learning for Deep Physics Modeling" が ICLR2022 Workshop on AI for Earth and Space Science (ai4earth) に採録決定しました.神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究です.
2022.03
木村匠君(M2)が情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2021)最優秀発表賞を受賞しました
2022.03
3月8日に情報論的学習理論と機械学習研究会(IBISML)にて招待講演を行います.
2022.02
SCOPE研究開発奨励賞を受賞しました.またそれに関連して2月3日にICTイノベーションフォーラム2021にて招待講演を行います.
2021
2021.12
12月16日に情報処理学会関西支部定期講演会にて招待講演を行います.
2021.12
Neural Symplectic Form について,神戸大学・大阪大学・JSTの共同プレスリリースを配信しました (神戸大学, 大阪大学, JST).また日刊工業新聞に取り上げられました
2021.12
神戸大学 陳鈺涵さん,谷口隆晴先生との共同研究 "KAM Theory Meets Statistical Learning Theory: Hamiltonian Neural Networks with Non-Zero Training Loss" が AAAI Conference on Artificial Intelligence (AAAI) に Oral として採録決定しました (Oral率 4.3%).
2021.10
株式会社地球快適化インスティテュートとの共同研究で佐藤一輝君(OB)が実施した再学習せず新しいデータに適合する深層生成モデルを用いた異常検知に関する論文が, IEICE Transactions on Information and Systems に採録決定しました.
2021.09
大阪大学 宮武勇登先生,神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究 "Symplectic Adjoint Method for Exact Gradient of Neural ODE with Minimal Memory" が機械学習分野のトップ会議 Neural Information Processing Systems (NeurIPS) に採録決定しました (採録率 26%).常微分方程式の勾配を数値積分で求める随伴変数法は,誤差逆伝播法に比べて省メモリですが,数値誤差を抑えるため計算量が増える傾向にあります.シンプレクティック数値積分法を用いることで数値誤差をなくせることが知られており,実装を工夫することで省メモリ性と計算速度を両立しました.
2021.09
神戸大学陳鈺涵さん,谷口隆晴先生との共同研究 "Neural Symplectic Form: Learning Hamiltonian Equations on General Coordinate Systems" が機械学習分野のトップ会議 Neural Information Processing Systems (NeurIPS) に Spotlight として採録決定しました (Spotlight率 3%).
2021.09
JSTさきがけ「信頼されるAIの基盤技術」に研究課題「望まれる性質を設計段階で保証する幾何学的深層学習の構築」が採択されました
2021.08
ドッサ君(D2)の研究が IEEE Access に採録決定しました.深層強化学習はより良い方策の探索と利用にトレードオフがあり,それを適切に調整する手法を,PPOという特定の手法において提案しました.
2021.07
木村匠君(M2)の研究がマルチメディア分野のトップ会議 ACM International Conference on Multimedia に Oral として採録決定しました (Oral率 9.2%).物体の表面を3次元点群で表現する時,幾何学的な構造を保存するためにチャートのように複数の写像を組み合わせることで,高い性能が得られることを示しました.
2021.04
青嶋雄大君(M1)による深層学習を用いてラグランジュ力学系をモデル化する際,離散時間でエネルギーを厳密に保存する研究 "Deep Discrete-Time Lagrangian Mechanics" が ICLR2021 Workshop on Deep Learning for Simulation (SimDL) に採録決定しました.神戸大学 谷口隆晴先生との共同研究です.
2021.03
木村匠君(M1)の研究が第225回 情報処理学会 コンピュータビジョンとイメージメディア研究会 奨励賞を受賞しました
2021.02
プレプリントを公開しました.深層学習でハミルトン力学系を近似する手法に万能近似性があることを証明し,また損失関数が収束しなかった場合の挙動も解析しました.神戸大学 陳鈺涵さん,谷口隆晴先生との共同研究です.
2021.02
プレプリントを公開しました.深層学習で微分方程式を近似するNeural ODEを訓練する際,シンプレクティック数値積分法を応用することで,誤差逆伝播法で発生するメモリ消費を格段に抑えることができます.神戸大学 谷口隆晴先生,大阪大学 宮武勇登先生との共同研究です.
2021.02
日本経済新聞に掲載されました
2021.01
情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2020)優秀発表賞を受賞しました
2020
2020.12
日経クロステックに紹介されました
2020.12
エネルギー保存則を満たす深層物理シミュレーションについて,神戸大学・大阪大学・科学技術振興機構の共同プレスリリースを配信しました (神戸大学, 大阪大学, JST, 日本経済新聞).
2020.12
プレプリントを公開しました.物体の表面を3次元点群で表現する時,幾何学的な構造を保存するためにチャートのように複数の写像を組み合わせることで,高い性能が得られることを示しました.木村匠君(M1)の研究です.
2020.10
神戸大学 寺川峻平君・谷口隆晴先生との共同研究であり,深層学習と数値積分で微分方程式を近似した場合の誤差に関する解析をした "The Error Analysis of Numerical Integrators for Deep Neural Network Modeling of Differential Equations" が NeurIPS2020 Workshop on Machine Learning and the Physical Sciences (ML4PS) に採録決定しました.
2020.10
中井康平君(M1)による深層ニューラルネットワークの構造を探索する際に注意機構も同時に探索した研究 "Neural Architecture Search for Convolutional Neural Networks with Attention" が IEICE Transactions on Information and Systems に採録決定しました.
2020.09
神戸大学 石川歩惟さん・谷口隆晴先生との共同研究であり,機械学習を用いて物理現象をモデル化する際,離散時間でのエネルギー保存則・散逸則を厳密に保証する研究 "Deep Energy-based Modeling of Discrete-Time Physics" が,機械学習分野のトップ会議 Neural Information Processing Systems (NeurIPS) に Oral として採録決定しました (oral 105/9454=1.1%).
2020.09
佐藤一輝君(M2)らによる,データに内在する曖昧さに堅牢で高い精度を実現できる異常検知手法「非正則化異常度」に関する研究 "Deep Generative Model using Unregularized Score for Anomaly Detection with Heterogeneous Complexity" が IEEE Transactions on Cybernetics に採録決定しました.
2020.09
シンガポール南洋理工大学Jianfei Cai先生との共同研究で濱健太君(D1)が実施した,ベイズ的深層学習を用いて画像テキスト検索における信頼性を評価した研究 "Exploring Uncertainty Measures for Image-Caption Embedding-and-Retrieval Task" が ACM Transactions on Multimedia Computing, Communications, and Applications に採録決定しました.
2020.09
画像テキスト間検索において距離空間を適切に歪めることで精度を向上させる研究 "Target-Oriented Deformation of Visual-Semantic Embedding Space," が IEICE Transactions on Information and Systems に採録決定しました.
2020.08
濱健太君(D1)が2020年度 人工知能学会 全国大会優秀賞 (一般発表部門) を受賞しました.
2020.07
田代哲生君(OB)らによる,深層生成モデルを用いて脳機能画像に含まれる個人差を吸収し,精神疾患を高い精度で診断することを試みた研究 "Deep Generative Model of Individual Variability in fMRI Images of Psychiatric Patients" が IEEE Transactions on Biomedical Engineering に採録決定しました.
2020.06
佐藤一輝君(M2)が2019年度 電子情報通信学会複雑コミュニケーションサイエンス研究会 CCS奨励賞を受賞しました.それに伴う招待講演が予定されています
2020.06
ルスラン・ドッサ君(D1)らによる,強化学習において性能と人間らしい動きを両立させた研究 "Hybrid of Reinforcement and Imitation Learning for Human-Like Agent" が IEICE Transactions on Information and Systems に採録決定しました.
2020.04
大阪大学に着任しました.